プジョー207、アンテナ修理

207GT、最近はFM/AMがほとんど雑音ばかりで聞こえなくなる。高速道路の交通情報(AMラジオ)なんかも完全に聞けない。カーナビはクラリオンのNX-711である。

 

カーナビのラジオ端子に、自宅にあったコンポのAMアンテナを直結すると

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AMラジオが聞けたので、ナビ本体の故障ではない。

 

カーナビの先には207に付いていたブースターがある。アルミホイルでノイズ対策しているのでヘンテコだが(笑) 青線はナビのアンテナコントロールに繋ぐもの。

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このブースターのせいかな・・・とブースター先のアンテナにコンポのAMアンテナを直結してみる。でも、ラジオが聞こえるのでブースターが悪さをしてるわけでもない。

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一応ブースターを分解して、パーツクリーナーで洗浄。写真は殻割り後。これが金属ケースで保護されている。

 

カーナビ正常、ブースター正常となると、ブースター先の車体を這う同軸ケーブル線の断線か、車体外に付いている、このアンテナ台が疑わしい。

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アンテナ台を確認することにする。

 

ハッチ開けて、左右のトリム外し。内装はがしでバコッと抜ける。

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天井パネルはがし。

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二つのクリップで止まってる。しかし、10年経過のクリップ、割れてしまうorz というわけで、新品クリップは購入しておこうね。

上記の灰色クリップで代用できる。

 

ドア取っ手も外す。

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サンルーフ車の207、ルーフのゴム接手を見つけてがーっと後ろ半分だけゴムを剥く。

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ルーフから隙間に手先を入れて隙間を作り・・・覗くと

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↑ アンテナ台を固定しているナットが見える。この隙間にレンチを突っ込んでナットを回せる。内装の天井内張りは全部剥く必要はない。

 

台座の部品番号は、9663824180 とある。

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台座固定のナットを回して、アンテナコードはペンチでぶった切れば、車体からアンテナ台は取り外せる。

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この穴、結構怖い(笑) こっから水が浸入すれば内装はすぐにシミ模様になろう。

アンテナ台座の殻割は、星形トルクスで緩めればよいだけ。中身はこんな感じ。

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基盤も力をかければ台座から外れる。

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基盤をよく見ると・・・

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↑ 下部が腐食しているじゃんorz

 

ようは、雨水が台座に侵入して回路が腐食。芯線が通るこの基盤が故障してアンテナ断線したってワケ。というかさ、水侵入前提で、基盤を浮かすなり、防水コートするとか対策してよwww さすがイタリア品質? とはいえ、日本も他国批判はできないほど、技術力が落ちてきてるけどね。

 

この基盤はノイズ除去などの役目なのかなあ(ブースターではない。単にGNDアースとアンテナ芯線の入力だけ、電源が入っていないから)。どのみち、腐っているので再利用不可。まあ、ブースターはカーナビ側にあるんだし、多少のノイズは目をつぶろう。そんなラジオ聴かないし自分。

 

アンテナ芯線につながる端子。ここが基盤のアンテナ端子と接触する仕組み。同軸の芯=アンテナ線をここに当てればよさげ。

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ここをヤスリで磨いてハンダ載せ。

 

古い同軸は水侵入で腐っているかもしれないので、新しい同軸を通して、芯線をアンテナに直結。同軸の外側である銅シールド線はアース、それは基盤を生かしてハンダ付けする。

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というのも、この金属土台にヤスリかけて直接ハンダ盛りしてみたが、ハンダをはじいてしまう金属だwww それで仕方なく基盤のGNDをそのまま使った次第。基盤のGNDがこの金属台座と接触していて台座全体がGNDとなる仕様なのだ。この台座と車体を、ねじ止めすることでボディーアース接続となり、GNDが安定するのだろう。

 

で、あとは車体に戻し、ぶった切った車体の同軸ケーブルとハンダ接合すればいい。自分はアンテナ台からの車内水侵入が怖いので、シリコンシーラントで水が入らないよう、台座隙間に接着剤をつけて、台座取付している。

 

AMとFMラジオは復活し、高速道路情報も聞けるようになった。多少、雑音が乗っているかなあとは思うけど。問題ないでしょう。

 

ちなみに、

207のアンテナ(おそらく207に限らず、大半の車両)は、AM/AM兼用アンテナである。また、そのアンテナには、同軸の芯1本がつながるのみの構造である。同軸の外線、つまり、銅シールド線はアースであり、GNDであり、車体の金属部に繋げばよい。安いシャークアンテナは、単に中身を見るとワイヤーで10cm剥きだしてしているだけのものがあり、受信感度はよくないだろう。やっぱ30cm以上のアンテナが受信には理想だと思う。