NX711はクラリオンが2011年に発売した車載用カーナビ。有名声優(田村ゆかり、本渡楓、丹下桜、渕上舞、温泉むすめなど)のダウンロードボイスを追加購入している。地図は古くて多少不便なのだが、癒し用途で使い続けている。
昨年、車内を水拭き清掃中、雑巾の水がポタッ・・・と落ちた先がカーナビ画面だった。青印方向に垂れた。
上図の隙間に数滴がすーっと消えていった数日後、画面の前面に付く物理スイッチ(TUNE/TRACK, AV, 現在地, メニュー, VOLら)の大半が効きにくくなる。車内が温まってくると不思議とスイッチが効くなど、まだら故障orz 画面表示とタッチパネル性能は問題ない。現在地ボタンが効かないと不便極まりない! 14年目製品でメーカ修理で有償修理もコスパ悪い、DIYでやってみよう。
カーナビのフタをオープンした状態でIGを切りカーナビを取り外すのがポイント。タオルやチラシを厚めにひいて作業開始。また冬は静電気破壊が起こりやすいのでパチッとしにくい服装に着替えよう。
タッチパネル前面との接続コネクターを外すため、ネジ2本外して金属板をめくり、
コネクターの押さえ(下図の白部分)を上にあげて、
配線フィルムを外す。工場の組み立て作業者が黒マジックで配線フィルムを差し込む位置の目安を引いてくれていたので組み戻すときはこれを参考にするといい。
タッチパネルを落として割らないよう、画面を手で支えながら・・・
上図のネジが左右あるので外す。
そして、画面を上図のようにナナメにすれば、スライドガイドからタッチパネル部位を、本体と切り離すことができる。
これ以上、分解していく自信がないなら、他の正常に動作する中古部品を入手して上図のタッチパネル部位を交換するだけでいい。
さて、ふるーるは現物のDIY修理を続けていく。
ひっくり返して裏蓋を確認。下図のネジ4つと、
上部に2つのネジがあるので、
これを外すと・・・難なく裏蓋が外れ、基板が見えてくる。
↑ 下部にある青色のコネクターだけ外す。これが物理スイッチの信号を送っている配線。あとのコネクターはタッチパネルとの配線なので外す必要がない。
ここが作業で一番緊張するところかなと思う。室温25℃近くの暖かい部屋で作業、プラスチックの破損リスクを減らすため。下図の矢印がプラスチック爪で引っかかることで基板と液晶を固定している。
指でプラスチックを優しく押し広げ、場合によってはマイナスドライバーを隙間に差し込みながら、
上図のツメを外していくと・・・
基板と液晶部位を、プラスチックカバーから分離できる。
基板と液晶部位はセパレートできるようになっているが、今回の修理では分ける必要がない。配線を傷めないよう抱き合わせたまま置いておこう。
ここまでくると、物理スイッチのあるプラスチック枠が修理対象とワカル(下図)。
↑ 白いコネクタの上に、パネルの手がかかること覚えておく。
ネジ4つ外してフタをとれば・・・
上図のように物理スイッチの基板だけがきれいに取り出せる。
接続はこんな感じ、覚えておこう。
黒いツメを立てて、配線フィルムを抜く。
↑ よーく見ると、配線フィルムにリークを誘発するようなシミがある(左から4-5番目、右から2-4番目 にシミ有)。
基板にまんべんなくコンタクトスプレーを吹く。スイッチ部分にも吹いて、カチカチスイッチを押下しよう。
↓ コネクタ挿入する端子の入り口には集中的に吹く。
シミの確認できた配線フィルムも吹いて綿棒で優しく清掃。荒く清掃しないこと配線パターンが剥げるリスクあり。
あとは、ティッシュペーパーであらかたのコンタクトスプレー溶剤を拭き取る。コンタクトスプレー溶剤は基板に残ったままで構わず、完全に拭き取る必要はない。
あとは元通りに組み立てなおす。車に仮付けして物理スイッチが効くか確認したら、ナビを本組付けして作業終了。
完全復活、ストレスフリーぃぃぃ(≧▽≦)
作業時間はカーナビ取り外し~取り付けまで含めて3h弱。ポイントはコンタクトスプレーでの清掃範囲で、物理スイッチ基板全体を清掃すること、さらに、コネクターと接触するフィルムを丁寧に清掃し、錆とリーク染みを無くすこと。
クラリオンナビ、メイドインジャパンということもあってか、外し方が素直で迷わない。物理スイッチだけ基板が独立してメンテナンス性も良いところに感心。車内で酷使されるカーナビが14年になる製品寿命も素晴らしい。
クラリオンの声優ナビがまた、どこかで復活するといいな、クラリオンナビをスマホアプリとし、ダウンロードボイスを復活してほしい。